ビットコインとは仮想通貨の一つです。一般的な通貨は、発行する国の経済状況によって価値が変動しますが、仮想通貨は特定の国が発行するものではないため、利用者が価値を決める通貨ということになります。
逆にいうと、仮想通貨は国による価値の保証がなされていない点が不安ではありますが、ビットコインは近年、利用者が増加したことで市場規模が急激に拡大しました。
ビットコインの市場規模
現在、仮想通貨は世界に900種類以上存在しており、市場規模は11兆円を超えています。2017年6月時点でビットコインはその市場の約4割を占めています。
ビットコインは2009年に運用が開始されてから、2011年まで価格がほぼ0という時期が続きました。その後、ビットコインの知名度が上がるにつれて価値も徐々に上がり、2017年6月11日に過去最高値の30万2,547ドルまで上昇しました。
ビットコインの価格変動は、株などとは違い企業の業績に影響されることがなく、利用者の需要によってのみ決定されます。また、ビットコインは価格の上下が激しく、その理由としては市場参加者や取引量が少ないことや、株式市場のようなストップ高、ストップ安という制度が存在しないことが理由としてあげられます。
日本での普及
ビットコインは、仮想通貨ならではの利便性が認められ、徐々に各国で普及が進んでいます。
先進国では、既存通貨の信用性が高いため投資目的で、発展途上国ではそもそも通貨の信頼性が低いためリスクヘッジを目的としている傾向にあります。
ただし、国によってはビットコインの取り扱いを禁止するなど、仮想通貨の導入に消極的な姿勢を見せています。理由としては、仮想通貨は国が管理することができないため、税金逃れやマネーロンダリングなどに利用されることがあるからです。
日本では、銀行や証券会社などの金融業者がビットコインを業務として取り扱うことは禁止していますが、報酬としてビットコインを受け取ることは認めています。
また、日本では通貨が非常に安定していることや、投資に関心を持つ人が少ないため、いまだにビットコインの認知度は低いですが、店舗によっては徐々にビットコインでの支払いに対応し始めています。ビットコイン利用可能店舗が増えることで、ビットコイン利用者も今後は増えていくことが予想されます。
不動産市場への影響
ビットコインが十分に普及した場合、不動産市場にも少なからず影響がでてくるでしょう。不動産の取引には現状、大量の書類と時間が必要です。不動産取引にビットコインを利用することで、取引の透明性や速度が上がり、今後は不動産の移転履歴も仮想通貨の取引で記録される可能性もあります。
また、ビットコインで支払うことで決済手数料は安くなる傾向にあるため、さらに市場の活性化が期待されます。
現在では不動産取引にビットコインが利用できる企業はほとんどありませんが、ビットコインで日本の不動産購入を手助け・仲介するサービスを提供する会社は存在します。現状、ビットコインはその価値が大きく変動するため、仲介業者は取引中の価格変動による損失を抑える役割を担います。
不動産取引ではビットコイン決済による恩恵を大きく受けるとされているため、今後は家賃の支払いなどもビットコインで対応できる時代がくるかもしれません。
今後、仮想通貨の利用範囲は広がっていく
実は、仮想通貨全体におけるビットコインの市場規模の割合は、減少傾向にあります。しかし、仮想通貨全体の市場規模は拡大傾向にあることから、ビットコインに限らない仮想通貨の利用価値が上がってきているといえます。
今後の予定では、格安航空会社のピーチ・アビエーションも航空券を購入する際、年内にビットコイン決済を対応させるとしています。特に、日本では主に外国通貨利用者から、ビットコインの利用範囲は広がっていくでしょう。ビットコインの活躍の場は今後も大きくなりそうです。
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