相続税の高い日本…早めの対策が相続の問題を防ぐ
2015年から相続税の税制が改正され、富裕層への増税がおこなわれましたね。
そして令和5年(2023年)税制改正大綱が自民党から公表されました。
多額の資産を持つ富裕層にとって、相続は大きな懸案事項のひとつです。
相続税の問題もありますし、親族間の相続トラブルついても考えておかなくてはいけません。
このような問題を未然に防ぐためにも、あらかじめしっかりと対策を立てておくことをオススメします。
土地評価によっては相続税を多く支払ってしまうこともある
相続税で問題になるもののひとつに「土地の評価額」があります。
相続税はこの評価額に対してかかるため、細かい部分まできちんと評価したかどうかで相続税の額が変わってくるからです。
たとえば、正方形ではない土地の場合「不整形補正」として評価減できる可能性がありますし、小規模の土地の場合は本来の評価額の2割で計算するという特例措置もあります。
相続税には還付制度が設けられているので、仮に既に払ってしまっていても、後から評価をし直して、多く支払った分を還付してもらうこともできますが、当然手間も時間もかかるので、最初からしっかりおこなっておくほうがいいでしょう。
相続するものによっては親族間トラブルになる可能性もある
相続と言っても、何を相続するのかは人によって異なります。
現金の場合もあれば不動産の場合もありますし、これらが複数組み合わさった場合もあります。
たとえば遺産が全て土地だったケースを考えてみます。
相続人が子供ひとりであれば何の問題もありませんが、二人以上いる場合は、財産をどのように分けるかが重要な問題になります。
土地によっては均等に分けることができる場合もありますが、そうできない場合は土地を売却してその売却益を二等分するか、あるいは一人が土地を相続し、もう一人に半分の土地に相当する金額を渡すのかなど、簡単には決められないことが多いと思います。
このようなケースのときに、親族間トラブルに発展する可能性が出てきます。
「うちはみんな家族仲が良いから大丈夫だろう」と安心している方もいらっしゃるかもしれませんが、
相続の問題になると、争いになる方が多いのが現実です。
そして相続争いにより納税が遅れると余分に税金、利子などを支払うことにもなってしまいます。
親族間トラブルが起きないようにするには、被相続人がしっかりと相続人と話し合っておく必要あります。
もちろん状況は一定ではありませんので、一度決めたから終わりというのではなく、節目節目で改めて話し合いをするようにしておくと、より親族間トラブルを防止できる可能性が高くなると思います。