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【富裕層に寄り添う資産管理サービス】自分に合ったプライベートバンクの選び方

富裕層向けプライベートバンクをご存知ですか?

プライベートバンクとは1億円以上の資産を持つ方の中で、選ばれた方だけが開設することのできるプライベートバンク(略称:PB)は、資産を守っていくための運用や投資案件だけに関わらず、ビジネスのサポートや人脈の紹介、相続対策や健康や生活、家族の海外留学を含む進路相談、揉め事の調停など、数々のサービスが受けられる例もあります。

どういった理由でプライベートバンクを所持したいのかは、利用者によって変わってきます。

  • 資産運用を任せたい
  • 限られた情報を得たい
  • 悩みや相談に乗ってくれる相手が欲しい
  • ハイステータスを得たい

今持っている願望や将来への対策など、独自の課題や問題解決のために利用する場合が多いです。

プライベートバンクは富裕層の方向けに多くの相談を行っているため、富裕層の方が感じている「こんなサービスがあれば良いのに」「こんな点が不安だ」といった顧客のニーズへの知見を多く持っているため、相談もスムーズに進みやすいです。

本記事では、プライベートバンクを所有する方法から、富裕層向けに大手金融機関が運営している「プライベート・バンキング・サービス」のサービス比較を行っていきます。

 

プライベート・バンキング・サービスの利用は基本は紹介

所有したいと思っても、簡単に所有できないのがプライベートバンクで、基本的には紹介制になります。

プライベートバンクを利用している方からの紹介もあれば、関係者からの紹介もあります。

また、金融機関に対して、数千万円を超えるような送金を行った場合、担当者からの電話でコンタクトできるようになります。

自ら意図したプライベート・バンキング・サービスと接触できるかはわかりません。

しかし、プライベートバンクに興味があると情報を発信し、利用したいPBの紹介がもらえれば、所有できる可能性が高まります。

当たり前なことですが、紹介者は信頼できる方であることがとても重要です。

一種の身元引受人となるため、関係を作ると共にしっかりと見定めましょう。

 

口座開設前の事前審査や面談がある

晴れてプライベートバンクを紹介してもらい、利用開始できるかと思えば、事前審査や面談などがあります。


口座開設にあたり、所有する資産状況やどのように資産形成を行ってきたのかの確認があります。


正当に構築してきた資産であれば問題はありませんが、グレーなことを行って作ってきたものではないか。

マネーロンダリングに関係した資金ではないかなど、資産に関しての調査が入ります。

 

※マネーロンダリングとは?

マネーロンダリングは日本語の意味は「資金洗浄」をさします。

資金洗浄とは、薬取引や犯罪で取得した不正資金など、違法な手段で入手したお金を、架空口座や他人名義口座などを利用して転々と移転することで出所を分からなくし、正当な手段で得たお金と見せかけることです。

 

その他にも、家族構成なども聞かれます。これは、万が一相続が発生した場合、誰に継承していくかなど、事前に明確にしておくためです。

さらには、将来の計画や不安、心配事なども確認されます。

審査の前後に、プライベートバンクの経営者や頭取などとも面談をすることになります。

社長の経営哲学やプライベートバンクの歴史を含め、基本的な資産運用方針やリスクなど、内容の確認を行います。

利用する側のことを深く理解することで、最適なサービスを提供できるようになるためです。

審査されているという気持ちにならずに、純粋な意見を伝えましょう。

 

審査通過後にPBへの入金

審査通過後、宣誓書などいくつかの書類にサインすることになります。

口座開設後は、ナンバーを教えてもらい、担当者の指示に従って口座に資金を入れます。

 

大手銀行のプライベート・バンキング・サービス比較

ここからは大手プライベート・バンキング・サービスの比較をしていきましょう。

銀行によって必要な最低預入金額や特徴も違うので、最低預入金額や特徴などを知っていくことで、ご自身にぴったりなプライベートバンクがわかります。

 

みずほプライベートウェルスマネジメント

みずほグループ傘下のプライベートバンクです。

富裕層向けに特化したサービスで、資産管理や運用、事業継承や金融にまつわる相談、本人や家族の健康管理、子供の教育相談や進路相談まで、総合的にコンサルティングサービスを行ってくれます。

5億円~10億円以上の資産家をターゲットにしており、10億円以上の最低預入額が必要とも言われています。

みずほプライベートウェルスマネジメントは国内初の富裕層に特化したサービスを提供すべく2005年に設立され、当時よりアメリカの金融機関(ワコビアやウェルス・ファーゴ)と業務提携してノウハウを国内に提供し続けています。

 

三菱UFJ銀行のウェルスマネジメント

国内メガバンクのひとつ、三菱UFJ銀行が運営するウェルスマネジメントは富裕層に特化したサービスです。MUFGグループの総力を活用し、ニーズに合わせた資産運用を行います。


不動産や金融資産、資産継承や事業継承の4つの観点から、最適なサービスを提供し、資産に関する課題を解決できます。

最低預入額が明かされていませんが、MUFGグループの専門ノウハウが活用できるのは、プラスと言えるでしょう。

 

三菱UFJモルガン・スタンレーPB証券(旧三菱UFJメリルリンチPB証券)

三菱UFJのウェルスマネジメントとは別に、MUFGグループが展開するプライベートバンクがあります。


アメリカのモルガン・スタンレー銀行の流れを汲み、三菱UFJと合弁事業の開始により、社名を変え今の形に至ります。前身の三菱UFJメリルリンチPB証券は、2006年よりスタートしました。

三菱UFJのウェルスマネジメントが、不動産や事業継承などにも強いのに対し、三菱UFJモルガン・スタンレーPB証券は、金融商品をメインに運用を行っています。

モルガン・スタンレーのネットワークを活用し、顧客に合わせたポートフォリオを作成し提案します。

最低預入額は1億円からとまわりに比べると安く、富裕層の仲間入りをしたい方が最初に考えるプライベートバンクとも言えます。

 

三井住友フィナンシャルグループのプライベート・バンキング

三井住友フィナンシャルグループもプライベート・バンキング・サービスを展開しています。

2017年1月にイギリス大手銀行バークレイズとの合弁事業の解消をし、今では独自で運営を行っています。

バークレイズと行ってきた運用ノウハウを活かし、金融商品に特化し、顧客の投資性向を理解し、ニーズにあった提案をしてくれます。


最低預入額は、5億円からと国内の資産家や企業のオーナーに向けてサービスを提供しています。

 

ロンバー・オディエ・ダリエ・ベンチ(スイス)

最低預入金額3億円以上持つ、超富裕層に向けたプライベート・バンキング・サービスを展開しています。


ロンバー・オディエ・ダリエ・ベンチは、スイスの老舗プライベートバンクで、1796年に設立され、ヨーロッパでは主要なプライベートバンクのひとつで、スイス国内のプライベートバンカー協会に所属している一行でもあります。

資産運用の助言だけでなく、税務や法律、相続に関してもサービスがあり、日本では、ロンバー・オディエ信託銀行でサービスを受けることができます。

 

UBS(スイス)

12あるスイスプライベートバンクの一行のひとつで、規模は大きくスイス国内の中では最大手です。


組織的に管理を行い、チームで運用をしています。日本では、東京、大阪、名古屋など主要な都市にあります。

最低預入額は、2億円と高額な銀行と比べると安く、海外のプライベートバンクを活用したいという方にとって、一考の価値があります。

 

まとめ

富裕層のみが利用できるプライベートバンクは、自分たちの大切な資産を守っていくためのサービスを多く展開しています。

金融資産の運用だけでなく、事業継承や相続、家族のことや普段の悩みまで、プライベート・バンキング・サービスは多岐にわたっています。


利用することが一種のステータスと感じる人や、限られたルートでのみ届く情報を得たいという利用目的もあるようです。

1億円以上の金融資産を有していれば、審査通過後に口座開設ができるところもあれば、5億円以上、10億円以上と超富裕層に向けたサービスを行っているプライベートバンクもあります。

資産だけではなく、その銀行の運用方針と自分と考え方が合っていることが重要です。

金融資産だけでの運用なのか、不動産やビジネスへの投資、事業継承や相続のサポートも選ぶ基準です。

これからプライベート・バンキング・サービスを利用したいと考えているならば、自分に見合った銀行を選んでくださいね。