1.「超重要記事」
3面だったか奥の方にあった記事だが、日銀は既にとんでもない状態にあるとの超重要内容だ。日銀が0.25%という防衛ラインを放棄し0.5%という最終防衛ラインまで撤退したのに、それすら破られそうだ。堤防で言えば、時々堤防に穴が開き、守備隊が必死でその穴をふさいでいる状態。いつ堤防が決壊するか?それなのにマスコミも政治家も饒天気。硫黄島の守備隊が必死で防衛線を死守しようとしているのに、本土では毎晩パーティーをしている状態。日経記事曰く「(日銀の)異例のハイペースでの購入が続く。こうしたぺースで国債の購入が続くと、既に50%を超えた日銀の国債保有比率がさらに高まり、財政の日銀依存が一段と強まりかねない」。「日銀のハイペースでの国債購入」とは「すさまじい勢いの金融緩和」と言うこと。政府が物価上昇にやっきになっているのに、こうしないと日銀の債務超過を防げないと、日銀が必死の形相。堤防の決壊は近い。
要注意。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB063OY0W3A100C2000000/
2.「世界中でお県がじゃぶじゃぶ」
金曜日の米国雇用統計でドル円は132円程度まで下落し、NYダウは700.53ドル上昇した。どうして、労賃の上昇率が鈍ったことでこんなに楽観的になるのかわからない。何度も書くが、世界的インフレの原因はお金が、じゃぶじゃぶなことそれによって資産価格が上昇し、資産効果が働いている。日本のバブル時と同じだ。こんなニュースですぐNYダウが高騰するのは、お金が余っている証拠。お金を回収(QT)をしないことにはインフレは収まらない。まだまだ米国金利は上昇し、日米金利差は拡大すると思っている。それはドル高円安要因。
3,「円の大暴落はいつ起きてもおかしくない状況に」
しかしながら、私が円暴落を予想しているのはQT (金の回収)をし始めた欧米中央銀行とQE(お金のバラマキ)を未来永劫に継続しなければならない日銀との差。そして、それ以上に「日銀が危機的状況に追いやられている」点。0.5%の防衛ラインを破られそうな状況であることだ。堤防の決壊がマジかに迫っていそる。この日銀の財務状況は米国人労働者の賃金が上がろうと、インフレが下がろうと、米国がたとえ金融緩和に政策変更しようと改善しない。米国人投資家に国債売りを仕掛けられている。
4.「日銀の保有国債は天井を突き抜けた」
以下、ゴールドマンサックスの元チーフFX 穴ロイスト氏のtwitterとチャート。私のtwitterにリツイートが来たので知った。「日銀の保有国債が天井を突き破った」と言い内容だが、こういうツイッターが出始めている点で外国人が日銀の状況に関心を向け始めていることが分かる。そうなれば英国に二の舞。(赤が日銀)
Main reason for BOJ to exit yield curve control(YCC)is that it’s had to buy unsustainably large amounts of JGBs to cap yields as global interest rates have risen. But the slow exit from YCC is now having the opposite effect. BoJ holdings of JCBs (red)are through the roof.
5.「めちゃくちゃ面白かったAMEBA」
昨日、以下のリツイートが私のところに来た。
「ついにイェール大学の成田悠輔准教授もMMT信者に物申された模様」
私は以下の返信を書いた。
「いや~。面白かった。いそがしいのでほんのちょっと見るつもりが全部見てしまった。池戸さんとかいうMMT 派の教祖様(?)と成田さんの議論(?)は幼稚園生と大学教授との会話みたいだった。議論内容の差というより、論理力、頭脳の差があまりにも。成田さんのMMT 派、ネット民への強烈な一発発言も」
6.「Twitter のリアクションの面白さ」
私が紹介したAMRBA上の、池戸某とかいうMMT派の教祖様の発言に関して多くの反論が私のtwitter1に寄せられた。そこで私は、Twitterに書いた。
「池戸某とかいうMMT派の教祖様の発言にはロジカルで学問的な反論が数多く出て来るのに、私へは、なぜ『20年間、はずれっぱなしゃないか』『円が紙くずになるなら私にください』『戦争やってないんだからハイパーインフレになるいわけないじゃないか』『いまだ起きていないのだからハイパーインフレなど起こるわけない』という学問を学んだことのないような幼稚園生の駄々と変わらない反論しか、なぜ来ないのでしょうかね?ロジカルな反論、1度も見たことない」
7,「池戸氏への反論例」
AMRBA上の、池戸某とかいうMMT派の教祖様の発言に関して多くの反論が来た。その1例。「池戸氏に限らず、 各国の政府支出とGDPに相関関係があるというグラフは、MMTを主張される他のかたからの提示にも使われますが、因果関係についての説明はどなたも弱いですね。 成田先生も、まずはそこをあっさり突かれていました」
私は以下のように回答した。
「そうですね。『財政支出した国の方が経済成長している。財政出動しなかったから日本は低成長』とそのグラフを金科玉条のように言う人がいますが、なぜそう断定するのか?私は日本が「(政治家の票獲得のための)格差是正万能主義」の社会主義政府で、国が出しゃばり過ぎだったから経済成長出来ずそれがゆえに低成長。GDPが伸びないから一人当たり収入は上がらない(GDPという全体のパイが大きくなってないのなら誰かの収入が上がったら誰かの収入が減っている)、政府の税収も増えないので政府の歳出は限定的。それでも収入以上に歳出を増やしたから、世界最大の借金王国(対GDP比)、と考える」
8「アトキンソン氏の反論」
更にアトキンソン氏の反論を紹介した以下のリツイートも来た。「因果関係については、池戸氏はアトキンソン氏から直接Twitterで指摘を受けてますし、私も直接池戸氏にTwitterで質問させて頂いたのですが、残念ながら明確なお答えはいただけませんでした」
私もアトキンソン氏の反論を読んでみた。日本経済低迷の理由では、私の考えと少し違うが、論考は極めてロジカルだと思った。池戸氏はグーの音も出ないだろう。
(藤巻健史 公式ホームページから引用 ※ご本人の許可をいただいています) 藤巻健史 公式ホームページ https://www.fujimaki-japan.com/