1.「通貨が弱くなる国の中央銀行とは?」
本日のブルムバーグ記事。バンク・オブ・アメリカのバンバキディス氏いわく「パーティーの早い段階で大量のパンチを提供し、人々が酔っ払いつつある中でパンチボウルを片付けることに消極的にみえる中銀は信頼を失い、その通貨は下落する」、それってまさに円のことじゃない。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-09/RR9BWET0AFB801?srnd=cojp-v2
物価上昇でもパンチボールを片付けない日銀
2.「YCCを解除したら、長期金利80%も」
「日銀がYCC を完全撤廃したら長期金利は1998年のロシア危機並の80%くらいまで上昇すると私は思っている」との昨日のSNS 書いたら以下のリツイートが来た。
「長期金利 80%はタイポでは?」
以下のように返信した。
「タイポではありません。ロシア長期金利は80%まで上昇しました。私は見ていないけど100%まで上昇したと聞いたこともあります。ロシアの財政破綻危機が喧伝されていたときです。ジュリアンロバートソンーのタイガーファンドが多額の損失を出し、その損失を利の載っているドルを売って損失対応したと記憶しています」
3.「資金運用部ショック(1998年12月)から学べ」
「YCC を解除しても長期金利が1%までの上昇で止まる」と考える方は是非私が先日プレジデントオンラインに書いた文の最後部を読んでいただきたいですね。資金運用部ショックの時のことを書いたものですが、その時より事態は格段に悪い。これを読んでもまだ1%で止まると考える方は、その根拠を教えていただきたい。
4,「本日、長期金利を上げれば3月決算で地銀が危機に」
昨日、期末直近の本日、日銀が金利を上げたら地銀の連鎖倒産が懸念される。保有国債が時価評価を強いられる短期保有国債に仕分けられているからだ」と書いたらtwitterに以下のリツイートが来た。
「満期保有目的の債券に分類してるんじゃないんでしたっけ??」
以下のように自回答した。
「私が参議院議員の時に質問し金融庁遠藤局長(当時)の答弁がそうでした。地銀の保有債券は90%以上が短期所有目的で時価評価対象。そりゃそうでしょう。そのように日銀も日銀検査で勧めているし、すぐ日銀に売却する用意をしているのですから短期所有目的に仕分けるのが当然。JPモルガンは1900年代から短期所有だろうが満期まで保有目的だろうが100%時価評価。世界にとっては簿価評価など前世紀の遺物」
(藤巻健史 公式ホームページから引用 ※ご本人の許可をいただいています) 藤巻健史 公式ホームページ https://www.fujimaki-japan.com/