1,「リーマン・ショックとは違う」
SVB の話で、リーマン・ショックを連想する人がいるが資金量は確か4分の1くらいでSVBの方がはるかに小さい。それより重要なポイントはリーマを米政府が救済しなかったのは証券会社だったから、もしリーマンが決済機能を受け持つ銀行だったらつぶさなかった。決済機能を持たせるところをつぶすと連鎖倒産のリスクが高いからだ。SVBは米国政府が関与して買収先を捜し、事態はすぐ収まるだろう
2,「SVBは基本的な間違い」
SVB は短期で集めた資金を長期国債の投資したことが誤り。金利上昇期は長期調達、短期運用が大原則なのに、それと逆のことをしているのだからつぶれるのは当たり前。同じことをしている日本の銀行もあるのでは?私が金利上昇期の今、短期のドルMMFでの運用をお勧めしている理由。
3.「SVB事件は本当に長期金利の低下要因?」
今後、SVB 預金者への払い戻し資金確保のための大量の国債&MBS売りが予見される。タテホの国債のディーリング失敗を引き金に国債暴落が起きたタテホ・ショックを思い出してしまう。今回は倍国債保有の過剰保有が問題だったのでリスク評価が低かった米国債やMBS の保有に厳しい基準が出来る可能性も。米金融機関の国債離れ(=米長期金利上昇)か?金曜日のマーケットは米長期金利の低下で反応したが逆方向の大きな動きが起きる可能性もあるのではないか?
(藤巻健史 公式ホームページから引用 ※ご本人の許可をいただいています) 藤巻健史 公式ホームページ https://www.fujimaki-japan.com/