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「矢野財務官の警告はどこに行った?」「財政状況は最悪もいいところ」「金利急騰による保有国債の評価損急増のリスク」「米国は機会平等の競争で強くなった。結果平等の日本とはえらい違い」他

1.「矢野財務官の警告はどこに行った?」

日本で財政状況を一番理解しているはずの財務官が職を賭して警告を発したことを政治家、マスコミ、世間は完全に無視するのか?矢野前財務次官の警告はどこに忘れ去られた?この警告を無視したツケはハイパーインフレという地獄で払わされる。究極の財政再建ではあるが。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO69685530Z20C23A3MM8000/

2「財政状況は最悪もいいところ」

他の先進国はコロナ禍で悪化した財政赤字を急速に改善している。一方、日本の財政状況は世界で突出して悪いのに改善が遅々として進んでいない。問題は他国はコロナ禍前の状態に財政を改善させれば財政の危機的状態は回避できるが、日本はコロナ禍前のレベルに戻しても、そのレベル自体が危機的なこと。しかも、その危機的レベルに戻すことも出来ない。もうハチャメチャ財政。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA246G80U3A320C2000000/

3.「金利急騰による保有国債の評価損急増のリスク」

私の尊敬する山本謙三元日銀理事が、今月の文藝春秋に寄稿している。ハワイに行く直前の発売だったので、読みそこなっていたが、昨日、読んでみた。

「前述のように金融機関は 、日銀に促されるかたちで、 ハイリスク・ローリターンの資金構造を形成してきた その結果、急速に金利が上昇すると、資産に多額の含み損が発生することになる、 日銀自身も保有する国債に巨額の含み損が発生する。金利上昇のスピード次第では、日銀が実質債務超過に陥る可能性もなしとしない。(略)異次元緩和のツケであり、やむをえないところだが、この攻防に日銀がどこまで耐えられるかは予測し難い。 万が一、物価の上昇に弾みがつく局面になれば そんな悠長なこともいっていられない」この山本さんの論考はSBV問題が勃発する前のものだ。山本さんが憂慮した事態が欧米で起きた。しかし米国では0.5%から4.0%にまで長期金利が上昇したことで問題が起きた。日本では0.25%から0.5%とたった0.25%の上昇で地銀問題が意識されるようになった。日銀が長期金利をおさえられなくなっとき、日本がどうなるを考えただけでも、背筋がぞっとする。

4.「前途多難な日銀」

やはり、私が渡米中に朝日新聞 原編集委員の記事が載った。力作だ。ご一読をお勧めする。景気は過熱しやすく、人々はバブルに酔いやすい。たとえ嫌われても、いち早く冷や水を浴びせる。それが中央銀行の仕事だという。 世界の中銀に共通するこの教訓も、いまの日本銀行には忘れ去られた存在だろう。なにしろ飲みきれず大量に余っているのに、まだ酒を出し続ける給仕係のような仕事ぶりなのだ」 「先進国の中銀はインフレ対策のためにこぞって金融引き締めを急ぐ。日銀だけが逆方向の政策を続ける異常さが際立っている」 「だが本心はおそらく別にある。かねて異次元緩和のリスクを強く懸念し『出口政策』の必要性も認めていた植田氏だ。『10年の宴』の後始末はもう先送りできないことを誰より分かっているはずだ。欧米では長年の緩和のツケもあり、足元で銀行の破綻(はたん)など金融不安が起きつつある。日銀も植田氏の下で立て直しが急がれる」 「異次元緩和と政府債務の膨張というぬるま湯のもとで、国力が衰えているのも気がかりだ」

https://www.asahi.com/articles/ASR3K5HPQR38UPQJ00G.html?iref=pc_ss_date_article

5.「大谷の今季総収入、85億円」

大谷に収入が米国の強さを象徴する。日本プロ野球にいれば1桁少ないだろう。成功者や天才が大金持ちになれる。相続税も30億円近く(父母からの場合)までは非課税。夢を持った天才たちが米国に集まる。集まった天才たちがシステムを作りあげ、そのシステムに乗った残り95%の人の生活水準もを引き上げられていく。結果の平等を金科玉条とし、妬みから天才を引きずりおろし共同貧困に向かっている日本とは別世界。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO69684430Y3A320C2UU8000/

6「米国は機会平等の競争で強くなった。結果平等の日本とはえらい違い」

ウーバーは自由競争。高い評価を得れば、高い運賃が設定でき運転手は儲かる。だからウーバーには安心して乗れる。競争が無く、ごろつきのような運転手が多く乗るのが怖かった昔のイエローキャブとはえらい違い。航空機運賃も、同じ路線でも時間帯によって運賃が倍ほどに変わる。米国は競争で強くなった、

7「インフレとハイパーインフレの違い」

昨晩、以下のリツイートが私のツイターに来た。「インフレが収まらないなんて事態はあり得ないでしょ。 人、モノ、エネルギーは有限ですので。 机上の空論ばかり聴いてると、現実を客観視できなくなるよ」

以下のように返信した。

「なにを言っているのやら?いくらモノがあふれていても石ころでは誰も何も売ってくれない。モノの量が一定でもお金の信用が落ち価値が無くなれば馬車一杯のお金を渡さなければモノを買えなくなります。これがハイパーインフレ。モノやサービスの需給で起こる普通のインフレ/デフレとは発生原因が違う」

(藤巻健史 公式ホームページから引用 ※ご本人の許可をいただいています)

藤巻健史 公式ホームページ
https://www.fujimaki-japan.com/