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「ワイドショーで日銀の危機がテーマ」「円暴落が最初に来て、長期債暴落(=長期金利上昇)はその後」「国債や貨幣への旺盛な需要自体が一挙に失われる」他

1,「ワイドショーで日銀の危機がテーマ」

以下、今さっき、私のtwitterに来たリツイート2通。「「先生の主張が9時の民放で放送されてました。世論が変わるかもしれませんね」。朝からワイドショーが『日銀」をテーマに河村小百合さん呼んで30分もメインでやる時代。コロナの次はこれだと前から思ってましたけど、総裁の交代のタイミングで始まりました』

2.「そんなことは絶対に起きてほしくない」

日本金融学会の会報「金融経済研究」2023年3月号の中で、名古屋大学の斎藤教授が指摘されているように「そんなことは絶対に起きてほしくない」という人々の心理的な性向から 往々にして思考停止に陥りがちになる」を反映しているのが今の日本の経済・市場の現状。為替も同じ発想で円にしがみついている人が多い。自分の実は自分で守らないと危険。

3.「これからの1年は見たくない現実を直視出来た人の勝ち。

誰でも悲惨な事実を見たくはない。これからの1年は見たくない現実を直視出来た人の勝ち。もっとも価値と言う言葉は適切ではない。生き延びられる、が正しいかも。

4.「円暴落が先か、長期金利上昇が先か?」

欧米人の中には「日銀が長期金利を引き上げざるを得ない。したがって日米金利差縮小で円高」と思い込んでいる人も多いようだ。しかし、それがゆえに今は、円高状態ではあるが、今後起きる円暴落時には円高論者が慌てふためき、円安進行はすさまじい速さとなると思っている。

5.「円暴落が最初に来て、長期債暴落(=長期金利上昇)はその後」

日銀の信用失墜で、円暴落。その後に円の信用失墜を理由に債券暴落(=長期金利上昇)という順番で日本売りが始まると思っている。「円長期金利上昇で金利差縮小」―>「円高」は平時の動きでしかない。危機発生時は順番が違う。昨年、英トラス政権を最短で崩壊させた英国売りと同じことが起こる。

以上の考え方は先日、日本金融学会誌に載った白塚重典慶応義塾大学教授・(元日本銀行金融研究所長)の論文を紹介したが、その中に書かれた彼の考えと同じ。「日銀によるイールドカーブコントロール政策の下、債券市場は長期金利上昇という形で財政規律の信認低下に対するシグナルを発する機能も失っている。こうした状況において為替市場が財政規律に対する最初のシグナルを発する可能性が考えられる」

6,「国債や貨幣への旺盛な需要自体が一挙に失われる」

先日、紹介した日本金融学会の会報「金融経済研究」2023年3月号には斎藤誠名古屋大学教授の論文も載っている。斎藤教授は「日銀出口」に関し、私よりかなり楽観的ではあるようだ。私が、「全乗客の絶望という壊滅的な墜落(=円の紙くず化/日銀のとっかえ)」を予想しているのに対し、斎藤氏は「どうにかこうにか全乗客の無事を見通すことができる不時着陸」を予想しているからだ。

それでも斎藤先生は以下のように述べている。「国債や貨幣への旺盛な需要自体が一挙に失われる状況を考慮するのが論理的な帰結となるであろう」。円暴落、債券暴落の状況ということだ。斎藤教授の論文曰く「しかし、将来の財政余剰の割引現在価値をはるかに超えた国債や超過準備預金の発行は、ゼロ金利環境が未来永劫継続するという期待の下でしか維持されない。したがって、近い将来、金利環境がゼロ近傍から離脱するシナリオを考察するのであれば、国債や貨幣への旺盛な需要自体が一挙に失われる状況を考慮するのが論理的な帰結となるであろう。 こうした瞬時的で非連続的な変化を考察することについては、『そんなことは絶対に起きてほしくない』という人々の心理的な性向から 往々にして思考停止に陥りがちになる。ところが、戦中の国債管理政策が 敗戦直後に瞬時的な調整を迫られた事態を冷静に振り返って考察すると、現在の国債管理政策の終息は決して軟着陸とは言えないものの、 全乗客の絶望という壊滅的な墜落というよりは、どうにかこうにか全乗客の無事を見通すことができる不時着陸といえるような事態であろう。 四半世紀以上にわたって財政規律を棚上げにしてきたツケの支払いとしては、決して法外なものではないのではないか」

7「銀行に安全性の高い政府証券を保有するインセンティブを与えられていたことが問題だったかも?」

昨日のブルムバーグニュース。米国金融界の論客JP モルガンのダイモン会長の意見。確かに国債を大量保有したくなる基準・規制が銀行に過大に国債を保有させ評価損の巨額発生を生じさせたのかもしれない。ダイモン会長は米国金融界のオピニオンリーダだけに、銀行にとって国債保有のモチベーションが減じる規制改革が起こるかもしれない。短期にどうこういう話ではないが、米長期債の需給関係が崩れる【長期金利上昇】可能性も。ダイモン氏いわく「皮肉なことに、銀行は安全性の高い政府証券を保有するインセンティブを与えられていた。当局は政府証券の流動性が高いと考え、こうした資産に対する資本要件を低くしていた」と説明。「さらに悪いことに」、FRBは金利が上昇した時に起こることについて銀行のストレステストを行っていなかったと付け加えた。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-04-04/RSL5TPT0G1KX01?srnd=cojp-v2

8.「藤巻親族会」

この前の日曜日(4月2日)は12時より藤巻伊三郎を先祖とする「親族会」@銀座三笠会館。藤巻本家は新潟の小千谷真人町在。乾杯は本家の医師克久さん。司会は元石川島播磨病院院長の有久さん、ミニ講演では私のほかに、元日本ラクビー協会会長の龍野和久さん(日本ラクビーチームの主将:私の長男健太が「と、言うことは、マイケル・リーチの先輩ということですね」と質問していた)、元沖縄総司令の空将・横澤彰夫さん)。

親族会に出て思ったのは、私の父・邦夫は伊三郎の後妻(前妻との間にも沢山の子供)の次男(私の祖父・太一・5人兄弟の次男)の7人兄弟の5番目。今の少子化時代だったら、私はまず、間違いなく、生んでもらえなかったんだろうな~ということ。少子化時代ではなくてよかった。

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9「豊かになれば出生数は減る」

ノーベル経済学者シカゴ大学経済学者ゲーリー。ベッカー教授の説によると、人はゆたかになると「一人一人の子供の教育に集中してお金と時間をかけるために出生数が減る」のだそうだ。藤巻の大家族を見ていると貧しい時代や地域に子供が多かったのは事実だと思ってしまう。祖父の太一は第一銀行に就職し(最後は朝鮮銀行:植民地時代の日本資本の韓国中央銀行)だったが、当時、年金など無く退職後は退職金で家作を建て、それで老後生活の糧としたという。退職金も無ければ子供に養ってもらわなければ生きる術はないから子供をたくさん作る。社会保障の充実は、少子化の大きな原因(=子供の替わりに国が老後の面倒を見る)だとも思っている。だから少子化は生半可な政策では解決しない。ちなみに、私が子供の時は、出生数が多すぎて、住む土地が無くなりいずれ、海の中に押しだされ水死する人が出るぞ、などと脅かされたもの。今考えればお笑いごとだが。ハワイやブラジルへの移民政策という?マークの政策を取っているうちに、今や少子化時代に。

10「人材への投資」

一昨日の日経新聞1面トップは「人材への投資で経済発展を図る」という趣旨の記事だった。今の日本が人材への投資だけで、世界平均並みの経済発展が出来るとは思わない。社会主義体制の経済運営を競争を受け入れて資本主義国家体制を構築するのが大前提だ。ただ個人的には、教育の重要性は非常に理解しているつもりだ。藤巻家の今の姿は、私の曽祖父の伊三郎の教育超重視の哲学の結果である。藤巻伊三郎は庄屋ではあったものの日本では名だたる豪雪地帯の新潟の寒村の庄屋。豊かだったはずがない。少ない資産をほとんど教育に費やしたと聞く。前妻の子孫には医師がワンサカといる。後妻との間に出来た5人の子供を、すべて東京の国立に送り出した。学費は安くとも下宿代だけで大変だったと思う。(長男:東京芸術大学、次男(私の祖父)一橋大学、3男:東大医学部、4男:東大医学部:長女:お茶の水女子大)(大学名は、現在の名称)。学力的には今ほど大学進学が難しくなかった時代だからこその合格だったであっただろうが、伊三郎の教育重視の哲学あっての現在の藤巻家だと思っている。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO69827920T00C23A4MM8000/

11「大阪講演」

月曜日夜は、大阪での講演。夜が遅かったので大阪で一泊して昨日午前中に帰京。

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(藤巻健史 公式ホームページから引用 ※ご本人の許可をいただいています)

藤巻健史 公式ホームページ
https://www.fujimaki-japan.com/