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フィリピン・マリンリゾートエリアの不動産投資先としての評価

フィリピンは、日本からの観光客が多く、美しい自然環境や歴史的な文化遺産もあり、リゾート地・観光地としての開発が進んでいます。旅行や観光での滞在は、過ごしやすくもなり、年々利便性が高まっています。

フィリピンのリゾート地としては、セブ島が有名です。

フィリピンの中でも首都マニラに次ぐ第二位の経済圏で、インバウンド(外国人訪問客)も年々増えており、活性化しています。しかし、不動産という視点で見てみると、セブ島の中心地セブ市も開発は次第に落ち着いてきており、投資先としては時期が過ぎてしまっているように感じます。

フィリピンは、7,500を超える島の数を有しており、リゾート開発をしているエリアはまだあります。

本記事では、フィリピンのマリンリゾートエリアを中心に、不動産投資先として価値があるのか、考察していきます。

 

フィリピンの土地柄・気候、観光資源などを知ろう!

フィリピンは、大小様々な島から成り立ち、合計で7,500以上の数になります。その中でもリゾートとして有名な島は限られ、前述したマニラやセブを筆頭に、ボラカイやダバオ、エルニドなどがあげられます。

マリンリゾートではありませんが、ビガンやバギオなどの街並みも見どころが多い観光地や都市部です。

観光資源だけではありません。過ごしやすさもフィリピンの魅力で、一年中通して気候の変化は少なく、温暖な気候であるため、寒くなるということはありません。しかし、天候的な意味では乾季と雨季に分かれます。

雨季が過ごしにくいのかというとそうでもなく、日中の短い時間、スコールが降り続くなど不安定な天候になることもあります。

それ以外に、酷暑期というのがあり、この時期は過ごすのも大変です。

とはいえセブの様に、雨季と乾季が明確に区切られていない地域もあり、そのエリアはどの時期も安定的に過ごせるため、人気があります。

天候において気をつけなければいけないのは台風です。フィリピンの近海は台風が発生しやすく、当然フィリピンの島々もかなりの影響を受けます。あまりに強大な台風はニュースにもなることもあり、甚大な被害を出したこともあります。

フィリピン全域が台風の通り道ではなく、上陸しにくい場所も存在します。マニラを中心にルソン島や北部は影響を受けやすく、南東の地域は、少ないです。南東エリアのダバオ市がそれにあたります。

不動産投資を考える際は、気候や土地柄、観光資源なども考えておく必要があります。

 

フィリピンの外国籍人口や旅行客は?!マリンリゾートはインバウンドを見る

フィリピンのマリンリゾートを投資先と考えた時に、観光地域としてのインバウンドがどれくらい増加しているかを見ます。

2018年に入り、フィリピンを訪れる観光客が過去最高を記録したという発表があります。

中国人・韓国人の観光客が増え続けており、それ以外でも、オーストラリアやカナダからも増え続けているようです。これは、航空ルートを増やしたことが要因で、アクセスしやすくなった為でしょう。

その地域のインバウンドを見て、政府が観光分野の発展のためにどのような施策を行っているか、それを予想することが、投資をする地域を選ぶことでも重要になります。

 

キャピタルゲイン・インカムゲインのどちらを狙うか

新興国の不動産投資は、キャピタルゲイン・インカムゲインのどちらも狙うことはできます。

新興国は経済発展が目覚ましく、数年でかなり跳ね上がることも稀ではありません。そのため、どちらかというとキャピタルゲインを狙った不動産投資を行いたいと考えるのではないでしょうか。

しかし、マリンリゾートの不動産を狙う場合、リゾート地として確立されたエリアは、開発が一段落してしまっているところもあります。もちろん、手つかずの地域もありますが、それが今後どのように発展していくかを予測することも重要です。

 

ずばり!フィリピン・マリンリゾートエリアは投資先の魅力はある?!

フィリピン国内のマリンリゾートにおける魅力的な投資先はあるのでしょうか。インバウンドも増え続け、一年を通して過ごしやすい気候であるため、差がつきにくく(台風の時期や酷暑期は少なくなるが)、今後も需要が伸びていく条件は整っている為、良さそうにも思えます。

しかし、セブを始め、マニラやダバオなどの主要経済圏は、発展し続けており、リゾート開発はまもなく一区切りつくと言われています。

リゾートならボラガイやボホールなどは、美しく魅力的なビーチやダイビングスポットで、プライベートビーチや高級リゾートホテル、高級レストランなども立ち並びます。今後、そういったリゾートホテルが増え続けていくかは、需要増を見込めるかですが、急激に観光客が増えるかというと不明です。

それを考えると、新興国として狙いたい、急激な経済発展やリゾート開発によるキャピタルゲインは、美味しさが薄くなっているとも言えます。

環境整備が全くされていない時に、大きなリスクをとった人達が、大きな利益を得た。というのを考えると、未開発の地域を狙って投資をするかです。

強いてあげるなら、一年中温暖な気候で、台風の影響も少なく、さらには治安の良いダバオ市近郊のマリンリゾートエリアです。

ダバオ市は、2022年まで都市開発が発表されており、産業発展も人口も増加していくことが予測されます。

ダバオの対岸にあるサマル島は、穴場スポットでもあり、絵に描いたような南の楽園です。マリンリゾートエリアに絞って投資を行うなら、検討しても良いところかもしれません。

 

不動産投資にあたって気をつけなければならないポイントも

新興国の不動産投資にあたって、気をつけなければいけないことはいくつかあります。

先行者利益を得た人達が、不動産取引において環境整備を行ってきたため、情報も入ってくるようになり、数年前に比べると取引がしやすいように思います。

それでも、日本人とフィリピン現地の考え方にギャップがあります。

例えば、近代日本における安全性を求めたとしてもそれは難しく、品質にはばらつきがあることです。

フィリピンも日本と同じ様に地震が多い国です。耐震のしっかりしている日本の建物では大惨事になりにくい地震規模でも、フィリピンでは耐震が弱いためか、被害が大きいです。さらには台風が多いため、建物にもダメージが残る可能性があります。

地震や災害のことを考えて作っているかと言えば、まだまだ弱いところもあり、現地の業者としっかりとコミュニケーションをとっていく必要があります。

それらを解決するために、現地で頼りになる繋がりを持っておくと、何かあった時に安心できるでしょう。不動産投資はスピード勝負といったところもありますが、何も準備をせず行うと痛い目にあいます。

現地と日本の文化をしっかりと踏まえながら、手堅く考えていくと詐欺のような被害にあわなくて済みます。

 

まとめ

日本からもフィリピンのマリンリゾートの評価は高く、観光地としての人気は増しています。特にセブは海も美しく、一年中温暖な気候であるため、旅行先としての人気は強いです。

フィリピンのインバウンドも年々増えており、これからも拡大していくことが推測されます。

投資先の条件としては、良いポイントが揃っていますが、実際のところは開発が一段落するところでもあるため、大きなキャピタルゲインは狙いにくいです。

マリンリゾートではありませんが、ダバオ市はフィリピン国内第三位の経済圏でもあり、2020年まで建築計画が決まっています。そのため、今後も人口が増えていくことも予測されます。

ダバオ市の対岸にあるサマル島は、治安も良く、台風の影響も少ないため、南の楽園ともいえるリゾート地です。

将来発展する地域の近くを価値が上がると見越して、攻めてみるのも一つの手です。