「世界一の庭師」と称された石原和幸氏をご存知でしょうか。
英ロンドンで開催された世界的に権威がある造園コンクール「チェルシーフラワーショー」にて5/23に金メダルを獲得し、ニュースで見た!という方もいるのではないでしょうか。
名前は知らずとも石原和幸氏の作品は知らず知らずのうちに見ているはずです。
羽田空港第1ターミナルビル 2階の出発ゲートラウンジ内にある「花の楽園 -緑の詩をきかせたくて-」や、ウェスティンホテル東京の恵比寿ガーデンプレイス内にある庭「ウェスティンガーデン」など、石原和幸氏が手がけています。
ランドマークとしての庭もあれば、企業の店舗・オフィスや個人の邸宅まで数々の緑化を手がけています。
「世の中のために緑を増やす使命を神様からいただいた」と情熱的なミッションを掲げながら作り出す石原和幸氏の世界や匠としての仕事ぶりに迫ります。
石原和幸氏にフォーカス!ヒストリーやコンテスト受賞歴
石原和幸氏は現在、65歳。庭園デザイナーとして精力的に活動をされています。
その原点は、22歳で生け花の本流である「池坊」に入門し、花と緑に魅了されたことです。路上販売から緑化店舗、邸宅や空間の庭造りをスタートしました。
29歳の時に描いた夢が、長崎で一番の花屋になること。
お金はまったくなく、ゼロからのスタート。熱い思いと情熱だけで突き進み、3年後には30店舗も展開し、長崎一の花屋になれたそうです。
しかし、37歳の時にお父様を亡くし、登るべき新たな山を見つけられずにもがきつづけ、29歳の時のように熱くなれない自分がいたそうです。
様々なことにチャレンジするものの、情熱的になれずに失敗し、挙句の果てには負債を抱えることになってしまいました。
転機は45歳の時に訪れます。
「英国チェルシーフラワーショー」の事を知り、雷に撃たれたような思いをしたそうです。
それは「世界は広い!こんな世界があったのか!」と感じたことです。
世界中のガーデナーと自分との差を感じ、世界に挑戦することに燃えました。
借金がまだ残る中の挑戦。普段であれば躊躇してしまうことも、それでもチャレンジしたかったと語っています。新しい山は、チェルシーで一番になること。それに魂を燃やし、挑戦する日々が始まりました。
そしてなんと2006年に、150年もの歴史を誇る英国チェルシーフラワーショーで金メダルを獲得します。
シックガーデン部門で、独自の世界観を表現した苔の庭「青嵐」が受賞し、そこから3年連続で獲得しています。その内容も同じ部門で、連続で獲得しているのではなく、すべて別部門です。
- 2006年「青嵐」:シックガーデン部門 第1位
- 2007年「雲庭」:シティガーデン部門 第1位
- 2008年「緑の扉」:アーバンガーデン部門 第1位
このように3年連続で英国チェルシーフラワーショーにて、3年連続で金メダルを受賞したのです。
その後は、2012年から2019年まで8年連続で金メダルに輝き、名実ともに世界一の庭師と認められています。
なお、別部門での連続金メダルは世界初とのことで、石原和幸氏が生み出す日本の庭園は、世界でも認められた素晴らしさなのです。
▼2012年「里山のくらし-本原3丁目309番地-」
アーティザンガーデン部門 ベストガーデン賞 第1位
▼2013年「床の間ガーデン」
アーティザンガーデン部門 ベストガーデン賞 第1位
▼2014年「桃源郷」:
アーティザンガーデン部門 ベストガーデン賞 第1位
▼2015年「江戸の庭」
アーティザンガーデン部門 第1位
▼2016年「千里千庭ガレージガーデン」
アーティザンガーデン部門 プレジデント賞大会 第1位
▼2017年「御所の庭/No Wall,No war」
アーティザンガーデン部門 第1位
▼2018年「おもてなしの庭/-O-mo-te-na-shi no NIWA-」
アーティザンガーデン部門 ベストガーデン賞 第1位
▼2019年「グリーンスイッチ」
アーティザンガーデン部門 ベストガーデン賞 第1位
受賞歴を並べてみると、世界に向けて日本の庭を表現していたことがわかります。
新境地を表現し続ける石原和幸氏の庭にこれからも注目です。
匠の仕事から学ぶ!様々な施工事例まとめ
数々の受賞歴を誇る石原和幸氏がプロデュースする庭園や緑化施設は、多数あります。
冒頭にも取り上げた「ウェスティンホテル東京」や「羽田空港第1ターミナルビル」だけでなく、公共の施設からショップやオフィスまで、幅は広いです。
余暇を楽しみながら石原和幸氏の作品を堪能できるところもいくつかあります。
「フラワーアンドガーデン風の森」にあるチェルシーガーデンは、世界を唸らせた石原氏の技術と感性をふんだんに盛り込んだ庭園です。
表参道にある「flower&cafe 風花」は、石原和幸デザイン研究所が運営するフラワーカフェで、都内のど真ん中で一番緑を感じられる場所といっても過言ではありません。
15坪の小さなスペースに青々と覆い茂った季節の花や植物たちは、訪れたものを癒しの世界へ誘います。
その他、門司港ホテルや倉敷にある結婚式場「ザ・ラインズ」のガーデンでも、石原氏の世界を見ることができます。
施設だけではなくイベントでも活躍されており、例えば、マクドナルドが毎年行っている新年をお祝いする賀詞交換会では、メイン装花を手がけたこともあります。
石原和幸氏の庭を近くに。ブランディングにも活用
石原氏が生み出す緑の世界を企業のブランディングにも活かせます。
代官山駅すぐにあるショッピングモール「ラフェンテ代官山」の外観は存在感抜群で、どうしても目移りしています。
10メートルにも及ぶタワー型の花壇は、環境を考えるライフスタイルのテーマと親和性抜群で、ブランディングに効果ありです。
本社ビルを緑化している「株式会社グランドビジョン」は、都会の中に現れた緑の森で、道行く人の注目を浴びます。
足を止める人が多くなれば会社を知ってもらうのに効果的です。
渋谷にあるザ・ボディショップも石原氏が緑化を手がけています。
ナチュラルオーガニック系のブランディングを行っている会社にとって、情報発信はもちろん、店舗への滞在時間や親密さをプラスする上で、効果をあらわします。
このように緑化壁面や緑化空間は、企業のブランディングにも活用できます。
世界一の庭師と呼ばれている石原氏のアイデアを活用し、企業の価値を高めています。
個人庭園も多数手がける!贅沢な趣味とおもてなしの心
石原氏の仕事は、個人の邸宅にも及びます。広い邸宅を構えたら、合わせて考えたいのはガーデニングです。
とくに、毎日精力的に活動している忙しい人にとって、癒しのポイントは大事な要素です。
緑化をした庭や壁面は維持をするのが大変ですが、ガーデニングを趣味にすると日課として手入れを行う為、規則正しい生活を送れるだけでなく、季節の変化にも気づけるようになります。時間とお金に余裕がある人の趣味のひとつとなりますね。
自宅に緑を増やすことで、心も身体も豊かになります。
健康的な生活を送るためにも、庭園を作るのも良さそうです。
きっと来客も多いはず。
お客様へのおもてなしの一環としてみてはいかがでしょうか。
終わりに
世界一の庭師である石原和幸氏の世界観や歴史をお伝えしました。
そして2023年。
世界的に権威がある造園コンクール「チェルシーフラワーショー」が23日、英ロンドンで開幕。
石原和幸氏が「サンクチュアリ・ガーデン」部門で金メダルを獲得し喜びの声が届きました!
新型コロナウイルスの影響で渡航が困難となり、19年以来、4年ぶり15回目の出展となった石原和幸氏。
2006年以降に獲得したメダルは通算12個目の金メダル受賞となりました。
「世の中のために緑を増やす使命を神様からいただいた」を信念に精力的に活動する石原和幸氏の活動は、都心部に緑を増やす活動として尊いものです。
また企業のブランディングや邸宅のガーデニングにも取り入れられます。
これからも、石原和幸氏の活動に目が離せません!
↓石原氏の作品はコチラからもご覧いただけます