高額所得者に代表する医者をはじめ、年収が高ければ資産構築も行いやすいため、投資を始める人も少なくありません。年収1,000万円を超えていれば、選択肢は広がっていきますし、軌道に乗せられれば、資産を増やしていくことも可能です。
投資の中でも長期的に安定した収入を確保できる不動産投資は高額所得者にとって魅力的な投資案件です。ただ、年収の高さだけに限ってしまえば、高収入ならば誰でも参入できそうな気がします。しかし、中には支払いが滞り自己破産する方も少なからずいます。
本記事では、医者や高収入のサラリーマンの中から、年収が似たようなパターンから2つの職業を比較し、不動産投資が向いている職業や要素を分析していきます。
医者以外の高額所得者は?専門職が軒並み高い
年収のランキングを見ていくと、専門職が軒並み高い給与水準となっています。平均年収で一番高いのは医者です。年収1,000万円超えも若いうちから見えてきており、30代前半で到達するとも言われています。もちろん、病院によって差はありますが、平均年収は1,232.7万円とデータが出ています。
次に続くのは航空機パイロットも平均年収は1192.1万円と高いです。意外にも大学教授も平均年収は高く、1,051.3万円です。
食べていきにくくなっている士業の方々も給与水準は高く、公認会計士や税理士は1,042.5万円、弁護士は1029.0万円と言われています。
これらは、厚生労働省から毎年発表されている「賃金構造基本統計調査」2017年からのデータになります。
このランキングには掲載されていませんが、M&A・プライベートエクイティ投資に携わっている方々も年収1,000万円を超えるくらい高額収入です。その他、投資関連に関わっている金融系のリサーチ・アナリストやファンドマネージャー、コンサルなど、年収800万円超えと高水準をキープしています。
ただ、投資関連の業務に携わっている方は、歩合給の場合もあるため、稼いでいる人とそうでない人と分かれるでしょう。
年収800万超えとなると、大学准教授や記者、大手出版会社、広告系のセールスプロモーションの業務に携わっている方などが挙げられます。
ちなみに、不動産鑑定士は平均年収が777.7万円と歯科医師や大学講師と近い給与水準です。
上記で取り上げた給与水準が近い職業を比べて、不動産投資に向いている業種を分析していきます。
平均年収1,000万円超えで不動産投資に向いている職業は?!
平均年収1,000万円超えの職業で、不動産投資に向いている職業はあるのでしょうか。
- 医者
- 航空機パイロット
- 大学教授
- 公認会計士
- 弁護士
- M&Aプライベートエクイティ投資
こちらの職業において考察していきます。
給与水準が高いということで、融資も受けやすく、トータルで投資できる額も増えるため、投資用不動産を購入する点では、どの職業でも可能性はあります。
成功と失敗の分岐点は、情報の取得とキャッシュフロー予測、そして不動産にどれだけ関心が持てるかです。不動産投資の営業マンからもたらされる情報の真実をどこまで深く推測することができるかが成功するために必要なことです。
営業の方からもたらされた情報を鵜呑みにして、カモにされるケースは少なくありません。自分の資産を構築するのはもちろん、守っていくことも重要になります。
例えば、医者や航空機パイロットの場合、専門職が強く、不動産に詳しい人との繋がりを有しているかではないでしょうか。不動産業界の内情を知っている方や購入しようとする物件に対して、意見をくれる第三者がいれば安心できますし、さらには注意点がわかるようになります。
分野にもよりますが大学教授は、不動産のことや人口統計、経済などを研究している方は不動産投資の知識的な意味でアドバンテージを持っていますし、研究目的で専門家と繋がることもできます。基本的に業務の合間に不動産投資を考えることになりますが、研究と合わせて行ってしまえば、多くの時間を割けるため有利です。もし、専門分野でなければ、大学教授の繋がりで詳しい人を見つけていくことが成功の鍵です。
基本的に研究が好きな職業で、不動産に対してものめり込むことができれば、成功の確率は高めることができます。
公認会計士や弁護士も不動産業界と関わっている方なら、お付き合いで始める方もいますし、相手からしても大事な取引先が不利になるようなことはやらないため、おいしい情報を先にもたらされる可能性があります。
M&Aプライベートエクイティ投資など、大口顧客の資産を預かり増やしていく仕事をしている方は、基本的に数字に強いはずです。普段から何が儲かり、儲からないかを考えている方々ですので、失敗することも少なさそうです。
共通して言えるのは、どれだけ不動産のことを精通することができるかです。忙しいからといって営業マンの言いなりになり、任せっきりにして中身がわからないまま進んでいくことになるなら、やらない方が良いでしょう。
年収800万円前後の職業は?時間あるなら記者や出版関連も有利
年収800万円前後の職業の方々で、不動産投資に有利なのはどのような職業でしょうか。
- 大学准教授
- 記者
- 大手出版社
- ファンドマネージャー
- 金融アナリスト
- 広告系のセールスプロモーション
- 不動産鑑定士
上記の中で見ていきましょう。
大学准教授は、大学教授と基本的に同じです。
記者や大手出版社などでは、外勤が多い記者の方が人との出会いも多いため、不動産投資を有利に行うための環境は整えやすいです。しかし、内勤がメインな出版関係者は、知識も閉鎖的になりがちです。不動産やマネー関連ならば、知識的な意味で多少のアドバンテージも得られるでしょう。
ファンドマネージャーや金融系のアナリストも数字の分析に強くなっていくため、仕事で培った力を不動産投資に応用することができれば、失敗することは少なくなります。
広告系のセールスプロモーションは、広告主のことで頭がいっぱいになりがちで、余裕がないように思えます。そのため、投資したとしても任せっきりになるなら失敗する可能性も高まります。
不動産のプロである鑑定士は、投資を行うならば成功させやすそうに思えます。しかし、良質な物件が見つかったら、自分で購入するよりお得意様に渡した方が長期的に見た場合、利益が高いため自分たちで行っているパターンは少ないという話もあります。
確かに、いい物件は自分たちで買い占めて、「勧めてくる物件は残りもの」というような風潮になってしまったら、業界全体としてマイナスです。また、不動産投資の栄枯盛衰も見てきたため、怖くてできないという話もあります。
余談ですが、不動産のプロほど、不動産投資を行っていない事情があったら、それは悪い物件ではなく、お客様のことを考えていると思うと良いでしょう。
不動産投資に向いている職業。共通して言えることは?!
不動産投資に向いている職業を見ていくと、不動産投資に精通している方とどれだけ繋がっているか。もしくは繋がれそうかという点とその他、焦らず、妥協せずに判断できるか。そして、不動産投資について徹底的に勉強できるかということです。
不動産投資は、お金を投資して終わりではなく、購入しようとする物件の調査(周辺の調査・分析を含む)、不動産業者や営業マンからのしっかりとしたヒアリングから始まり、もたらされた情報から成功するかの分析に入ります。そして、資金の面も融資やローンの契約、購入した後でも、空室対策やメンテナンスなどの管理業者とのやり取りなど数多くの業務が待っています。
それらを踏まえてしっかりと時間が取れるならば、不動産投資にチャレンジしても良い結果が得られるでしょう。
まとめ
高収入であれば、資産構築の選択肢も広がり、不動産投資を行うにしても良い物件と巡りあえる確率は高まります。
収入が高い=融資が受けやすい。コンスタントに貯蓄をして、頭金を用意しやすいというメリットがあります。しかし、高収入のだからこそお金を使ってしまっていては投資用のお金は貯まりません。
また、どれくらい不動産投資に時間が確保できるかも成功する上で重要なポイントになります。普段の業務と親和性があることや不動産に詳しい方と繋がりを持ちやすい。実際に購入する際には、休みをとって現地調査や分析まで時間がかけることができるなど、仕事は多いです。
それらも踏まえて、自身が不動産投資で成功できるかを考えてから、実際の投資に臨みましょう。