不動産投資を行う場合に重要なのが、物件を貸した際にいくら回収できるかです。年間100万円のリターンがあるか、200万円のリターンがあるかでは、初期費用を回収できる速度に大きな差が出ます。一般的には新築物件よりも中古物件の方が利回りが高い傾向にありますが、そのなかでも物件を貸出した際の回収率が高い、いわゆる「高利回り物件」というものがあります。今回は、高利回り物件のリスクについて説明していきます。
高い表面利回りの理由を調査する必要性
基本的にリスクと利回りは比例します。リターンが大きい物件には、比例して大きなリスクがあるということです。投資信託の商品などを想定すればわかりやすいでしょう。
いわゆるリターンを多く得るためには、リスクが高い商品に投資するのがセオリーです。それにより、大きなリターンが得られる場合もありますが、リスクが高いため、損害を被る可能性も高いのです。
不動産の場合も高い表面利回りの商品には、それなりのリスクがある場合が多いでしょう。例えば、大都市圏で商業が盛んな駅近の場所の不動産は、不動産価格が高いため、表面利回りは低くなります。
これに対して、商業があまり盛んではない商店街の不動産の場合、一旦借り手がついてリターンを得れば利回りは高くなります。なかなか借り手がつかないような不動産の場合、不動産価格が低いため利益が出た場合高い表面利回りになるといえます。
しかし、実際に投資してみるとすぐに借り手がつくような物件の方が、定期的にリターンを得ることができる可能性が高いため、実質的なリターンは大きくなるということです。しかし、所有者がその不動産を早く金銭に換えたいという場合には、いい条件の不動産物件も、高い表面利回りのいわゆる割安物件になっている場合があります。
また、たまたま売主が相場をわかっていない場合などで、不動産価格が安めに設定されている場合もあります。
このように、どのような理由でその不動産が高い表面利回りになっているか、きちんと調査する必要があります。リスクが低いなど、投資対象の物件に問題がないか見極めてから購入することが必要だといえます。
表面利回りが高い理由を把握した上で対応できるスキルがあるなら進めるのもあり
また、表面利回りが高い理由をきちんと把握したうえで、それに対応できるスキルがある場合は、あえて表面利回りの高いリスクのある不動産を手に入れるという方法もいいでしょう。
例えば、表面利回りが高くても、経年劣化が激しい、リフォームが必要な場合や設備を入れ替える必要がある物件などの場合です。リフォーム会社などに顔が利くのであれば、すぐさまリフォームすることができ、リスクを解消させることが可能です。ちょっとした工夫で空室を解消させる見込みがある場合などもあります。
このように、高い表面利回りとなっているリスク要因を解消させるスキルがあれば、購入しても問題はありません。
表面利回りが高くなっている理由をきちんと把握し、対応できるかどうか判断してから、投資することが大切だということです。
高い表面利回りには理由があるので、きちんと見極めた上で対応しよう
高い表面利回りの不動産は、リターンを得られる可能性が高いので購入したいという方がたくさんあらわれるでしょう。しかし、長く売れていない場合は、それなりのリスクが存在する可能性が高いということです。
以上のことから、「リスクと利回りは比例する」という事実が認められます。高い表面利回りの商品には、理由があるので、きちんと見極めた上で投資するかどうか、判断することをおすすめします。
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