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IoT化が進むと不動産経営にどのような変化が起こるか

IOT
(写真=one photo/Shutterstock.com)

日常生活でのなかでIoT化が進んできています。この波は不動産投資や不動産経営においても、影響を及ぼすことになりそうです。IoT化が進むと不動産経営にはどのような変化が起こるのか、検証してみましょう。

最近よく耳にするIoTとは

近年すっかりおなじみになったIoTですが、正式には「Internet of Things」と表記します。直訳すれば、「モノのインターネット」、わかりやすく言い換えると、「あらゆるモノがインターネットによって繋がる」ということです。

例えば、テレビやレコーダーが、インターネット回線に繋げることができるようになっているのはご存じかと思います。インターネット番組がテレビで見られるようになり、番組の情報をインターネットで取得することもできるようになっています。また、レコーダーにおいては、インターネット回線を通じて自宅のレコーダーで録画した番組を、外出先でスマートフォンから視聴することが可能になっています。

また、IoT化はテレビやレコーダーだけではありません。エアコンがその一例です。エアコンがインターネットと繋がっている場合は、スマートフォンでエアコンのスイッチを入れることが可能になっています。暑い夏の夜に疲れて帰宅すると、家の蒸し暑さで余計に疲れが増す場合もあるでしょう。

このようなとき、最寄りの駅に着いた際にスマートフォンでエアコンのスイッチを入れておけば、帰宅時には涼しい部屋に帰ることができます。このように、日常生活にIoTの導入はかなり進んできているということが理解できます。

日本の不動産でのITO導入事例

さて、IoTが日本の不動産業界に、どのように導入されているのでしょうか。具体的にみていきましょう。

例えば、カギです。従来の家の施錠をするカギは物理的なもので、そのカギ穴に該当するカギは、理論上世の中に一つしかないものになっています。しかし、カギを落としてしまうという危険性や、簡単に複製できてしまうなどのリスクもあります。これがIoT導入により、スマートフォンからスマートロックを操作することでカギの開け閉めが可能になります。

ホテルに宿泊した際にカギはカードキーを挿入、タッチするだけでカギを解除することができる、という仕組みを経験したことはないでしょうか。同様のシステムが一般的な不動産でも、導入可能となっているのです。

例えば、インターネットを介して予約する民泊などの場合、カギをアプリへ配信すれば、借り手は一定期間そのカギを利用して当該家屋に泊まることができ、一定期間を過ぎるとカギは無効になり利用できなくなるというシステムを利用します。それならば、防犯上安心ですし、複製することもできません。

また、防犯カメラについてもIoT化によってその導入が簡単になってきています。従来防犯カメラはとても高額なもので、一つを導入するだけで数十万、録画する装置やそれを保存しておく維持費も高額でした。

しかし、インターネットを利用したものは、カメラも比較的安価で導入することができ、クラウドサービスなどのサーバーを借りることで、維持費も安く済ませることができるようになっています。そのため、複数の箇所で防犯カメラを導入することが可能になってきています。

また、防犯カメラと似た機能で、「見守り」を目的としたものがあります。テレビ電話や赤ちゃんモニターを導入している家庭も増えつつあり、家の中にモニターを設置し遠方から部屋の様子を把握することができるようになっています。これは、病気の人や介護関連施設などで人件費がかさんでいる問題を解消するために有用な手段とされています。

アパート・マンション経営にIoTはどのように影響を与えるか

IoT化が進むと、管理の手間を省略することや、簡便化することができるようになるため、アパートやマンション経営が容易になることが予想されます。効率的なアパート経営が可能になるため、リターンを大きくできる可能性も高まります。

従来とは異なった、特定の人を対象としたアパート経営も可能になります。IoTによる経営の多角化により、自由度が増していくことでしょう。

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